Starring: Taz Fuke / Jango Yamada / Asuka Minato / Shoko Yoshi / Riina Shiono
Written and Directed by Kanta Igawa
俳優、山田ジャンゴ氏と企画し、制作した自主映画。
声にならない問いが、ある日ふいに胸の奥から聞こえてくることがある。
自我に対する静かな懐疑。それは、何かを失った瞬間かもしれないし、静けさの中にひとり取り残された夜かもしれない。
いつか確かだったはずの「自分という存在の輪郭」がぼやけ、揺らぎはじめるとき、人は内側からの声に耳を澄ましはじめる。
本作は、俳優 Taz Fukeとの会話から着想を得ている。彼は幼少期から日本、アメリカ、タイ、インドなどを転々とし、「言語を使い分け、自分はどこで形作られてきたのか。
どれが本当の自分なのかはっきりとしていない」と語った。その言葉は、個人的な話であると同時に、多くの人が内面に抱える「拠り所のなさ」を象徴しているように感じられた。
この作品では、恋人の突然の死という深い喪失を起点に、「存在とは何か」「記憶とは何か」「私という輪郭はどこにあるのか」を問いかける。
物語の主人公は、何かを探しに行くのではなく、夢と現実の狭間でただ揺れている存在である。
その揺れを通して、誰かの心に静かに波紋を描くきっかけになるような、そんな作品を目指し制作しました。